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院長ブログ

あらがおうとしないこと

物事には、自分の力だけではどうにもならない「運命」や「流れ」というものがあります。 例えば、私の経験のあるもので言えば、将棋や麻雀、人間関係、車の運転。あるいはサッカーの試合、熱帯魚の繁殖、そして日々の仕事や人生そのもの。どれも、自分の思い通りにコントロールしようと躍起になればなるほど、なぜか空回りしてしまうものです。 良い波が来ているときはその勢いに乗り、逆に逆風が吹いているときは無理をせずじっと耐える。 目の前の状況に必死であらがおうとするのではなく、その時々の流れを上手にいなしながら、しなやかに向こう岸に辿り着く。そうやって生きる方が、得てして要領が良く、効率的だったりします。 川の流れに逆らって泳げば、すぐに体力を消耗して溺れてしまいますよね。 「もう流れに任せるわ」 そうやって良い意味で諦め、今を受容した瞬間に、病気がグッと良くなっていく姿を、私はこれまで何人も見てきました。張り詰めていた緊張の糸がふっと緩むことで、心と体が本来持っている回復力が、ようやく動き出すのかもしれません。 今、もし何かがうまくいかなくて苦しいと感じているなら、

変わりたい?いやいや、今を受容する方がよっぽど重要ですよ。

「自分を変えたい」「もっと違う自分になりたい」 本を開けば自己啓発の言葉が並び、ネットを見ればキラキラした他人の姿が目に飛び込んでくる現代。そんな風に焦って「変わりたい」と願う人は少なくありません。 けれど、ちょっと待ってください。無理に変わろうとするよりも、まず「今の自分を受容する(受け入れる)」ことの方が、よっぽど重要ですよ。 「変わりたい」という強い思いの裏には、往々にして「今の自分はダメだ」という自己否定が隠れています。自分の土台を否定したまま、その上にどれだけ立派な新しい自分を建てようとしても、基礎がグラグラな建物と同じで、いつか無理がきて崩れてしまいます。 体調にしても、心にしても、まずは「あぁ、今の自分は疲れているんだな」「今はこれが限界なんだな」と、ありのままの現状を認め、許してあげること。 それは決して、諦めたり投げ出したりすることではありません。 むしろ、自分の現在地を正確に知るという、最も現実的で、最も自分に優しいスタートラインです。 無理に背伸びをして「理想の誰か」に変わろうと焦る必要はありません。 まずは、今ここにいる自

将棋のコツと病気を治すコツすごく似てるんです。人生もかな。

将棋でその昔一世を風靡した羽生善治さんが「将棋はミスをしない方が勝つゲーム」と言いました。 お互いが完璧な、最善の手を指し続けている限り、勝負はつきません。どちらかが焦ったり、見落としたり、ほんの小さな「悪手(ミス)」を指した瞬間から、一気に形勢が傾いていく。つまり、自分から派手な勝ちにいくというよりは、失敗を重ねなかった方が最終的に勝つゲームなのです。 実は私、最近将棋にハマり出しまして。と言っても全然弱くてようやく2級になったところなんですが、失敗しない格上相手には全く歯が立ちません。盤に向かうたび、この「ミスをしないこと」の難しさと重みを身に染みて感じています。 日々の治療や、私たちの人生もこれに本当によく似た所があると思うのです。 「一発逆転のすごい裏ワザ」を狙おうとするときほど、人は足元をすくわれがちです。 体調を崩したときに派手な健康法に飛びついたり、人生の岐路でギャンブルのような選択をしたり。そうやって無理に「強い一手」を指そうとする時ほど、大きな失敗のリスクが潜んでいます。 大切なのは、劇的な奇策を探すことではありません。...

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